高耐久STKネットは東レ・モノフィラメントが開発したポリエステルモノフィラメントを用いて、1970年に錆びずに長持ちするポリエステル網として開発されました。海の中の生簀網では35年以上の実績があり、海岸積雪地帯等の塩害・火山地帯の酸性の強い場所に最適です。
紫外線にも強く、屋外暴露状態で約30年経過したフェンスの強度が、ほとんど劣化していない実績があります。
高耐久STKネットの重量は金網の約1/5(580g/m2)で作業の軽減、工期の短縮等に役立ちます。
塩害地帯や火山地帯などでは、金網の耐久年数は約5~12年ですが、高耐久STKネットは実績と素材の特性から60年以上の耐久性があります。長期的なコスト削減については国の施策「コスト縮減対策」に合致します。
一般的に金網と異なり、亀甲形2回捻りで編んであることから連続破網が起こらず、また、破れても簡単に補修が可能です。
高耐久STKネットは環境科学製品です。使用後はプラスチック材として再利用ができます。使用例として資材パレットに利用されています。
透過性に優れており、従来の金網に比べ、光ることによる問題はありません。
測定により電気絶縁性・耐電圧性を有している事が確認されています。
規格 | 幅(m) | |
大目合 | φ3.0×50 | 2.0 |
小目合 | φ2.5×40 | 1.6 |
製品としては、落石防護工として使用する大目合と、緩勾配の小径の落石止めに小目合がございます。
大目合規格・許容値
規格 | 許容範囲 | 備考 | |
線径 | 3.0mm | ±0.14mm | 外径寸法 |
網目 | 50mm | ±2mm | 網の中心間幅 |
有効幅 | 2.00m | ― | ― |
重量 | 0.58kg/㎡ | ― | ― |
引張強度 | 290N/㎟以上 | ― | ― |
30年の実績データ
引張試験 | |||
No.1 | No.2 | No.3 | |
最大引張強度(N) | 2160 | 2260 | 2250 |
引張強さ(N/㎟) | 367 | 384 | 382 |
破断位置 | 取付金具 | 取付金具 | 取付金具 |
ポリエステルモノフィラメントは、製造直後分子の結びつきが不安定で2~3年かけて安定する性質があり、その間は強度が増します。この試験結果から、経年経過による強度低下はなく耐久性60年以上保持すると推察されます。
(長崎県建設技術研究センター実施)
引張試験(ネット・結合部)
試験材料 | 試験結果(引張強さ・kN) | 破断強度 | 備考 | 金網強度 | |||
1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均値 | (N/㎟) | (N/㎟) | ||
原反部材 | 12.3 | 12.4 | 12.4 | 12.4 | 351 | 破断 | 290以上 |
合反部材 | ※6.9 | ※6.9 | ※6.8 | ※6.9 | 計測不能 | 破断せず | ― |
*1 引張試験機のストロークを越えても破断しなかったため引張強さの測定値は中途段階での終了値を表記。(大分県建設技術センター実施)